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基礎から応用まで!『過去分詞の使い方』

約17分
基礎から応用まで!『過去分詞の使い方』

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-Spanish Freelance-
現在フリーランスとして主にスペイン語関連の仕事を行なっています。
高校時代はスペイン人監督の元でサッカーを学び、その後東京の大学でスペイン語を専攻していました。
大学2年生の時に、スペイン留学を経験。その際に学んだ『スペイン語に適した効果的な勉強法』を生かして在学中に
・DELEB2
・スペイン語検定3級全国最優秀賞
スペイン語検定4級全国最優秀賞
などの結果を収める事ができました。
趣味は『ワイン』『ビリヤード』『ドライブ』『サウナ』
各種お問い合わせは下記のLINEからお願いいたします!
皆さんからのご連絡、心からお待ちしています♪
¡Vamos a aprender juntos, Gracias!

今回の内容はスペイン語の過去分詞についてです!

おそらくこの記事を見てもらっているという事は「スペイン語の過去分詞が全く意味わからん」という疑問を解決したい方がほとんどだと思います。
でも安心して下さい!

今日この記事を見終わる頃にはスペイン語の過去分詞で大事な部分は全て網羅できます!

恥ずかしながら、実は僕自身も「過去分詞」の正しい使い方を知ったのはスペイン語を始めて3年後でした(遅すぎますよね…)

それも留学を終えてスペイン語検定3級を勉強している際に知ったんです。笑
もちろん、過去分詞の基礎的な使い方はある程度知っていました。しかし、もっと実用的な用法もあって奥が深いなと思ったのはこの3級勉強時でした。

今回紹介する用法は、日常でも新聞などでも頻繁に使われるものなので本当に知っておいて損はないです!

また、嬉しいことに当記事は当サイトトップ3に入る人気記事となっています😎
是非、最後までご覧いただければと思います!

それでは紹介していきます!

過去分詞とは

まずは、ホント〜に簡単に過去分詞というものについて紹介します。

過去分詞とは、簡単にいうと“動詞や形容詞の一部として用いることのできる便利なやつ”っていうイメージで大丈夫です。

はい、分かりづらいですねこれだと。笑 

主な使い方をざっとあげると⤵︎

形容詞として使える
受動態の文章に使われる
完了形の文章に使われる
動詞の後に続く動作の結果、状態に使われる
過去分詞構文で使われる

本当にこれだけ押さえておけば十分だと思います。

少し堅苦しい言葉での説明ではありますが、おそらくスペイン語をある程度学んでいる人なら大体のイメージがつくのではないでしょうか。

一応それぞれの用法を簡単に紹介してみます。

形容詞として過去分詞を使う

➡️形容詞の働きを過去分詞はしてくれます。

以下の例文を参考に考えてみましょう。

<形容詞として>
una casa construida (=construir)de nuevo
新しく建設された家

un nombre
matriculado(=matricular)

登録されてある名前

本来、construido/da や matriculado/da という形容詞は辞書を探してもありません。
でも形容詞の表現を使いたい….. そんな時にこの過去分詞の出番なんです!

⚠︎形容詞と同じ使い方なので単語の性数変化は忘れないようにしましょう。

この使い方はおそらくほとんどのスペイン語学習者の方が既に理解できている部分だと思います。
それでは次にもう少しレベルが上がった「受動態としての使い方」をみてみましょう。

受動態の文として過去分詞を使う

➡️<ser+過去分詞+por>で受身の役割をはたしてくれます。
por以下にはその動作を与える行為主をおきます。つまり、por以下は「〜によって」と訳されます。

また、<estar+過去分詞>では「状態を表す受動態」となります。

<受動態の文として>
Fue matriculado como Patrimonio de la Humanidad
世界遺産に認定された

El ladrón fue detenido
 por la policía

泥棒は警察によって逮捕された


Todas las ventanas están abiertas
.
全部の窓が開いてる

これも文法を一通り学んだスペイン語学習者の方であればそれほど難しくはない過去分詞の用法ですね。
ここでも注意点としては、過去分詞の性数変化です。

ただこの受身文、日本人は意外にも躓きやすい単元なんです。
ですがその分、深掘りするとかなり面白いテーマなので気になる方はこちらの記事で詳しく説明していますのでぜひご覧ください✅

完了形の文として過去分詞を使う

➡️現在完了や過去完了の際に用いる過去分詞の用法です
スペイン語ではかなり頻繁に使う表現なのでしっかりここは押さえておきたいです。

<完了形の文として>
Ya he comido.
もう食べたよ

Cuando salimos de casa, ya habíamos
cenado.
僕たちが家を出た時にはもう夕食は済ませてたよ

このときに気をつけるポイントは
今までは主語や修飾する名詞に合わせて過去分詞を性数変化しなければいけませんでしたが、
完了形の文では絶対に-ado,-idoにしなければならないので気をつけましょう。

この完了形としての過去分詞の用法もそれほど理解に苦しむ部分ではありませんよね!
完了形の場合、むしろこのセットの形式に見慣れすぎていて過去分詞を使っているという意識も薄れていたかもしれません。

さて、ここまで「形容詞としての用法」「受動態としての用法」「完了形としての用法」の3つを紹介してきましたが、おそらく、スペイン語既習者の方からすると少し拍子抜けの内容だったかもしれません。

そんな方も安心して下さい。ここから当記事のメインが続いていきます😌
日本の学校やテキストではそれほど触れていない過去分詞の用法となるので、当記事をきっかけに新たな学びになればと思います。
それでは見ていきましょう!

動詞の後に続く過去分詞

➡️特定の動詞+過去分詞でその動作の結果の状態を表す事ができます。
これを使えればスペイン語中上級者です👍

<動詞の後に続く場合>
Tengo preparada(=preparar) la cena en casa por el cumpleaños de mi amor.
妻の誕生日のために家に夕食を準備してある

¿Llevas estudiadas (=estudiar) las lecciones?
予習はしてあるの?

特に最初の例文の<tener+過去分詞>の用法はあまり日本の参考書では見られないものだと思います。
僕自身も一通り文法は日本にいる間に済ませて留学に行きましたがこの用法は現地で知りました。

そして2つ目の例文のLlevarもTenerと類似の表現として使えます。

「〜してある」という動作の結果の状態を表現するケースは日常生活で頻繁に見られますよね。
つまり、ある行為が完了した状態だということです。
するとここである疑問が生まれます。「行為が完了した状態」であれば「完了形」の用法を使えば表現できるのでは?という事です。
これを解説するために以下の例文をご覧ください✅

<完了形の文と完了の状態の表現の違い>
テーマ「レセプションでのやり取り」
He reservado la habitación de suite.
スイートルームを予約した。

Tengo reservada la habitación de suite.
スイートルームを予約している(してあります)。

この2つの違いはお分かりいただけたでしょうか?
1つ目の現在完了形を用いた場合でも的外れな回答ではないので通じることは通じると思います。
ただ、このシチュエーションでこの返答だと少し変ですよね?

その点、2つ目は明確に相手に言いたいことが伝わります。
「予約している」=「動作の完了状態」
微妙なニュアンスの違いですが、ここを押さえておけば表現の幅が一気に広がります。
⚠︎過去分詞の部分は後ろの目的語の性数に合わせて変化させることを忘れずに!!
ここでの目的語とは la habitación です。

もう少し分かりやすく、日常的なシチュエーションの例で見てみましょう。

テーマ「宿題をやったか尋ねられた場合」
He terminado los deberes.
宿題はやりました。

Tengo terminados los deberes.
宿題はやってあります。

ここでよくある間違いを挙げておきますね。
❌ Tengo los deberes terminados. ⭕️ Tengo terminados los deberes.

同じ過去分詞による文ですが、位置によって明確に意味が異なります。

❌の文章は当記事で最初に説明した「形容詞としての用法」です。
つまり訳すと「終わっている宿題を私は持っています」となります。
あながち大きく意味は外れていないように思えますが、スペイン語的には❌なのでここで是非、
<Tener+過去分詞>の正しい使い方で表現してみましょう。

今回の記事のメイン!!

さて、ここまで過去分詞の便利な用法について色々見てきましたが、大変お待たせいたしました。
これから紹介するものが今回の記事で最も重要なテーマになります!

そのメインテーマとは・・・「過去分詞構文」です!!

なにやら難しそうな名前ですが、なるべく分かりやすく解説したいと思いますので是非ご覧いただければと思います😌

めちゃくちゃ便利な『過去分詞構文』

さて、今回の記事のメインですがタイトル通り『過去分詞構文』です。(分詞構文を過去分詞を使って作るから)
おそらく『現在分詞構文』の方が皆さん馴染みがあるのではないでしょうか。

ここではまず、それぞれの概要をおさらいしてみましょう。

まずはスペイン語検定3級本から引用した過去分詞構文の説明です。

理由、時、条件、譲歩などを表します。主節の出来事よりも前に完了した出来事を表現します。過去分詞の語尾は、後続する名詞の性・数に一致します。

スペイン語検定対策 3級問題集

これだけ聞いてもあまりピンときませんよね…

ここでもう一つ、現在分詞構文の方の用法説明を見てみましょう。

様態、手段、理由、時、条件、譲歩などを表します。主節の示す時制とは同時または未来の関係になります。

スペイン語検定対策 3級問題集

この二つを比べてみると、

“理由、時、条件、譲歩などを表します” の部分が共通していますね。

そして上記の要素はどれも

理由:como時:cuando条件:si譲歩:aunque

に置き換えが可能です。
このように分詞構文の「理由」「時」「条件」「譲歩」の用法は、すでによく使っている接続詞に置き換えが可能な文という事は把握しておいてください。

さて、ここからは実際にスペイン語の例文を参考にしながら見ていこうと思います。
まずは『現在分詞構文』から見ていきますがこれはほとんどの方が理解できていると思います。
現在分詞構文という言葉がピンときてなかった方でも例文を見れば「あ〜それか!」ってなるはずです😌

<現在分詞構文のスペイン語例文>

1. Me gusta estudiar escuchando la música.『様態』
「音楽を聴きながら勉強するのが好きです」
2. Viendo esta noticia, ella se puso a llorar.『時or理由』
「このニュースを見て、彼女は泣き始めた」
3. Lo entenderás mejor teniendo en cuenta esta información.『条件』
「この情報を考慮すればもっとよくわかるんじゃない」
便利表現
tener en cuenta 「考慮する」

口語でも試験でもどんな時でも使える便利な表現が tener en cuenta「考慮する」です!

3番の例文のように、後ろが名詞だけで終わる場合はそのままでいいですが、もう一つ文章がくる場合には tener en cuenta que としてあげるとque以下に文を持ってくる事ができます。
これは本当によく使われる熟語なので覚えておきましょう!

2の文は個人的にcuandoにもcomoにも置き換えが可能かなと思ったのでどちらも表記しました。

さて、次に本テーマである『過去分詞構文』の例文をみていきます。

<過去分詞構文のスペイン語例文>

1. Muy cansado, hoy voy a hacer novillos
「めっちゃ疲れてるから今日は学校サボるわ〜」
2. Aquí, una vez pagada la cuenta, ya podrás comer de todo.
「ここじゃ一旦支払いを済ませれば後はなんでも食べていいんだよ」
3. Ya empezado el examen no podemos tocar el móvil.
「もう試験が始まったから携帯はさわれない」
4. Apenas terminada la clase, se fue.
「授業が終わるとすぐに彼は帰った」
5. Leído el informe redactado por ti , no está mal. 
君が作った資料見たけど、悪くないよ

どうでしょうか。現在分詞構文との違いは現在分詞を用いている過去分詞を用いているか、
そして主節の出来事と同時に起こっている事なのかそれとも過去に起こってしまっている事なのかという点です。
どちらの用法を使っているのかはこの2つのポイントを見極めればいいのでそれほど難しくはなさそうです。

ですが、自分で文を作る場合や喋る場合にはどちらを使うんだろうと最初は戸惑うかもしれません。

正直、こればかりはもう慣れるしかないと言うしかありません。

ですので、その慣れる手助けを少しでも僕が出来ればと思います。
そのためにももう少しだけそれぞれの例文を深ぼりして見てみましょう!

 理解を深める

1. Muy cansado, hoy voy a hacer novillos. 『理由』
「めっちゃ疲れてるから今日は学校サボるわ〜」

この文を見てみると何か気付きませんか?

僕が最初この用法を知ったとき、「超ラクじゃん!」と思ったのを今でも覚えています。笑
なぜならこの文の場合、文法通り丁寧に正しく言おうとすると普通は

Como estoy cansado… や Ya que estoy cansado…のように「理由」を表す接続詞を用いて始めますよね?

ですがそれを muy cansado と過去分詞だけで表せます。
動詞のestar忘れちゃった!って人でも相手には全く問題なく正しく通じているんです。笑

実際に留学するとネイティブたちは頻繁に動詞を抜かしてmuy cansado, ya tranquila, など言っていました。
これはただ単に動詞を省略して表現している場合(ネイティブにありがちな間違った口語的表現)もあれば、このような過去分詞の用法を使っている場合もあるということ。

だから一概に、estarをつけずにmuy cansadoで始まってるからこれは間違いだ!!というのは違うよってことです。

次に、一旦2の文を飛ばして3の文を見てみます。

3. Ya empezado el examen no podemos tocar el móvil. 『理由』
もう試験が始まったから携帯はさわれない」 

empezado el examen で完了している出来事を言っているので過去分詞を使って表します。
そして、性・数の一致は忘れずに行いましょう。

この文も通常なら⤵︎

Ya que ha empezado el examen… のように作りますよね

ですが過去分詞一つでこれを表せます。とても便利ですよね!

それでは最後に、⓶と⓸について紹介して終わりたいと思います。

2. Aquí, una vez pagada la cuenta, ya podrás comer de todo. 『条件』
「ここじゃ一旦支払いを済ませれば後はなんでも食べていいんだよ」

日本の食べ放題にスペイン人の友人を連れてきた時に言いたいセリフですね♪

ここで注目して欲しいのがuna vez+過去分詞 です。
このセットでいつも使われ、「条件」を意味するようになります。

una vez+過去分詞「いったん〜したら、するとすぐに」となり、かなり便利な表現です!

日本語でも「一度〜したら、一回〜すると」など言いますよね。これに当たる表現ですし、その後には必ず過去分詞がくることを覚えておきましょう!

4. Apenas terminada la clase, se fue. 『時』
授業が終わるとすぐに彼は帰った」

これも先ほどのuna vez+過去分詞と似た表現なのでこの際に覚えておきましょう!

apenas+過去分詞「〜するとすぐに、するやいなや」という意味です。主にラテンアメリカで使われるらしいですが、スペインにいた時もよく聞いていました。

ちなみにこの「〜するとすぐに」は他にもよく使われる用法があるのでついでに紹介しておきます。

  • Tan pronto como 〜
  • Nada más +inf.  inf.とはinfinitivo「不定詞」→動詞の形が変化しないという意味

  • Tan pronto como que ha terminado la clase, se fue.
  • Nada más terminar la clase se fue.

この2つの表現も過去分詞とは関係ないですがこの際覚えちゃってください!

5. Leído el informe redactado por ti , no está mal. 『譲歩』
君が作った資料見たけど、悪くないよ
最後に紹介するのがこの『譲歩』の用法です。
この例文の場合、現在分詞構文との違いは訳に明確に表れます。

・現在分詞構文➡️「〜見ているけど」
・過去分詞構文➡️「〜見たけど」
 
ここの使い分けができるとかなりスペイン語表現の幅が広がるので、是非押さえておいて頂きたいポイントです!
 


さて、以上が過去分詞構文、並びに便利な過去分詞の用法紹介でした!
少しでも皆さんのスペイン語学習の手助けになれば幸いです😌

ここまでお読み頂きありがとうございました!

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About The Author

pejum
皆さん初めまして、ぺじゅんです!
簡単な自己紹介をすると

・大学卒業後、フリーランスとしてスペイン語関連をメインに活動🇪🇸
(大学3年次にDELE B2、西語検定3・4級全国最優秀賞)✏️
・JSA日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート🍷
・サウナ・スパ健康アドバイザー🧖‍♀️
・キャメルとピースユーザー(タバコの銘柄です)🚬

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